その地は全てが朱かった……


白かったはずの雪はすでにその色を変えている……


全てのモノを釘付けにするような朱で……


しかし、その中心には人影があった……


1つはまだ大人になりきっていない青年……


もう1つは形容しがたい異形だった……


















すでに周りは元の地が見えないくらいのおびただしい異形の死体で埋め尽くされていた。
その中に立っているのは、まだ16〜7であろう青年。
そして、神話に出てくるミノタウロスの姿に似た異形だけだった。
少年の手にはその体格からは似つかわしくないほどの血で染まった大剣が握られていた。


「………お前で最後だ」
「グゥ……き、貴様……一体何者だ………」
「まだわからないのか…やっぱり雑魚だな………まぁ、いいか。これならわかるだろ?」


そう言った途端、青年の茶色だった髪はは銀色に変化し、深い茶色であった瞳は血のように紅くなった。
その背には銀色に鈍く輝く翼も現れていた。


「そ、その『力』の波動は……まさか!」
「ま、そのまさかだろうな。わかったら消えろ!」


ザシュッ!!


「グアアァァァァァァ!!!!!」


少年の姿に戦意を完全に失っていたが、そんなことは構わず青年はあっさりとその異形を切り裂いた。
断末魔の叫びをあげた異形は次の瞬間にはすでに絶命していた。


「いつ聞いても嫌な叫びだ………」
「しかし……ここにもいなかったか……『奴』は一体何処にいる………」









青年の呟きは風に乗って消されるだけだった。


そして青年は大剣の血を拭い取ると、背に背負って歩き出した。


目指す地は7年前、1度少年が立ち去った都市……


その都市の名は『スノウ・シティー』


全ては自分に定められた宿命を成し遂げるために……






青年の物語は今、ここから始まる。





中間点(爆)


いや、たんなる後書きなんだけどね(笑)
どういうわけだが連載はじめました!
まだわかんないんだけど、一応『KANON』の二次創作になるんじゃないかな?
状態はまぁ………ファンタジーの世界観ということで………(自分でも収拾をつけるのがムツカしい)
詳しいことは世界観や人物像でも見てくださいな。
何処まで続くかわかりませ〜ん(汗)
精一杯の努力で書いてくんでご愛読よろしゅう♪







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